スーパーカーブームから始めた１９７０年代も今回で最後になります。今迄に取り上げなかった名車を紹介します。まずは、ポルシェのフロントエンジンの車です。ポルシェ９２４です。ＶＷと共同開発でスタートし、最終的にポルシェが、独自商品として１９７５年に発売開始。２＋２シーターのフロントエンジン・フロントドライブ車です。
９１１の下の市場を狙ったものであり、量販車の部品を多用している為、一部には「本物のポルシェではない」との声もありましたが、コストを抑え、しかも高品質のスポーツカーを作ると言う思想は生産車第一号の３５６からそうであり、その合理性は、むしろポルシェらしいとも言えます。仕様は、全長４，１８５ｍｍ、水冷直列４気筒ＳＯＨＣ，１，９８３ｃｃ、１２５ＨＰ,最高時速２００Ｋｍ／ｈです。尚、全くの私見ですが、ポルシェ９２４とマツダＲＸ－７（初代）が似ていると当時から思いシルバーの２台のプラモデルを購入し、結局作製しなかった思い出が有ります。マツダＲＸ－７のモデルカーも掲載します。
次が、同じくＦＲ（フロントエンジン・リアドライブ）のポルシェ９２８です。
ポルシェ９２８は、９１１に代わる新たな主力とすべく、ジャガーＥタイプ、アストン、ファラーリ、あるいはＢＭＷ・６シリーズ、ベンツＳＬをターゲットに企画・開発されました。１９７７年３月に新世代のフラッグシップモデルとして登場。エンジンは、新設計の水冷、Ｖ型８気筒でフロントミッドに搭載したＦＲで最新の技術を満載した意欲作でその機能や内容は、その後の欧州車や日本車に大きな影響を与えたと言われています。尚１９７８年のヨーロッパ・ザ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しており、現在迄、唯一のスポーツカーでの受賞との事です。９２８の仕様は、全長４，４４７ｍｍ、水冷Ｖ８ＳＯＨＣ，４，４７４ｃｃ、２３０ＨＰ，最高時速２４０ｋｍ／ｈです。
続いては、アルファ・ロメオ・モントリオールです。
１９６７年のモントリオール万博にプロトタイプが、出展された為、命名されました。量産車は、１９７０年のジュネーブ・モーターショーで発表。デザインは、ガンディーニで３，７００台程生産されました。日本には１０台程輸入された様ですが、サラリーマンの平均初任給が、４万円の時代に７７０万円！！したそうです。
次が、英国のジャガーＸＪｰＳです。当初はＥタイプの後継としてＸＫ－Ｆのコードネームでしたが、新市場の開拓を狙い高級グランツーリスモとして開発がすすめられＸＪ－Ｓとして１９７５年デビューしました。デザインは、Ｅタイプの設計者マルコム・セイヤーのアイデアを元にし（１９７０年急死）風洞実験の結果リアウインドウに特徴的なフィンを備えられ、これがこの車の大きな特徴の一つになっています。
仕様は、全長４，８７０ｍｍ、６０度１２気筒ＳＯＨＣ，５，３５４ｃｃ、２８９ＨＰ，最高速度２４２ｋｍ／ｈです。
１９７０年代の最後は、アストン・マーティンです。但し１９７０年代のアストンは、全てＤＢＳのスタイリングの延長線上に有り、１９７２年に経営権が、ディヴィド・ブラウン（ＤＢ名称の理由）の手を離れた時点からＤＢの呼称は無くなりました。
その第１弾が、アストン・マーティンＶ８（シリーズ２・３）です。
経営権が移った時点でＤＢＳ・Ｖ８の改良型が発表され名称もアストン・マーティンＶ８となりました。外観上は、ヘッドライトが、シングル、グリルの変更等です。仕様は、全長４，５８５ｍｍ、９０度Ｖ型８気筒ＤＯＨＣ，５，３４０ｃｃ、３４０ＨＰ，最高速度２６１ｋｍ／ｈです。
次が、アストン・マーティンＶ８（シリーズ４）です。１９７８年１０月に発売されました。外観上は、ボンネットのパワーバルジが塞がれ、バンパーにオーバーライダーが付いた事が主なる変更点です。
Ｖ８（シリーズ４）の仕様は、４，６６５ｍｍ、９０度Ｖ型８気筒ＤＯＨＣ，５，３４１ｃｃ、３４０ＨＰ，最高速度２４０ｋｍ／ｈです。
これで１９７０年代は終わりと致します。
