モデルカー趣味の絆館〜800台の蒐集日記〜

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アストン・マーティンと同時代の名車達 1990年代 『1990年代後半のスーパーカー競演』②ベンツCLRvsポルシェ911GT1

収集家の心をつなぐ終活ショップ 絆 モデルカー店 ポルシェフェア開催中

 昨日8月8日で東京オリンピックも閉会式を迎えました。17日間の日程もあっと言う間でした。新型コロナの感染爆発の中での開催、今でも賛否がありますが、私は開催して良かったと思っています。必死に頑張ってくれている医療従事者の皆様には感謝と申し訳ないとの思いが交錯しますが、やはりスポーツには他には無い感動が有りました。メダルの数、結果よりもその姿を見せてくれた事に世界中の選手と関係者の皆さんに感謝したいと思っています。

 本題に入ります。今日はドイツのベンツとポルシェのスーパーカーについて掲載します。その前に、前にも書きましたが、20世紀最高のスーパーカーと言われるマクラーレンF1について簡単に書きます。マクラーレンF1には発売当初のF1にレース用のウイング等の空力部品を装備したF1-GTR、更に1997年にポルシェ911GT1、AMGメルセデス・ベンツCLK-GTRに対抗の為、空力性能をアップさせたF1-GTRロングテール等のヴァリエーションが有ります。

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マクラーレン・F1 MINICHAMPS完成品

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マクラーレンF1-GTR ロードカー MR(AUTOBARN)完成品

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マクラーレン・F1GTR ロングテール MINICHAMPS完成品

次はポルシェ911GT1を紹介します。1995年のルマンでマクラーレンGT1-GTRが総合優勝しましたが、打倒マクラーレンを掲げ開発されたのが1996年の993型をベースに開発された993GT1(911GT1 1996年)です。

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ポルシェ911GT1(993型)1996年ルマン2位 MINICHAMPS完成品

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ポルシェ911GT11997年  ルマン出走車 MINICHAMPS完成品

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ポルシェ911GT1 1998年ルマン優勝車 BBR完成品

1994年に新GTカー規定の隙間を突いたダウアー・ポルシェ962LMがルマンに優勝。GTカー規定の枠組みの見直しを実施。1995年よりプロトタイプでは無く本来のGTカーによりレースが行われ、マクラーレンF1が、レースに参戦。圧倒的な強さを発揮。当時ポルシェにはマクラーレンF1に対抗出来るマシンは無く、急遽911(993型)ベースのグループGT1規定のマシンとして開発されたのが、993GT1(911GT1・1996年)です。ポルシェ911カブリオレのキャビンとフロントをそのまま活用する事により衝突安全試験を回避。開発期間の大幅短縮を実現しました。911GT1(1997年)は、基本構成1996年と同一。外観上はヘッドライトが、丸型からボクスターに使用されていた涙型に変更されています。911GT1(1998年)は、完全にオリジナル設計でルーフまで一体のカーボンモノコック化。993GT1(1996年)の仕様は、全長4,710mm、空冷水平対向 6気筒DOHC・ツインターボ、3,164cc、551HP,最高速度308km/hです。

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ポルシェ911GT1 1996年~1998年ロードカー MINICHAMPS完成品

GT1規定のホモロゲーションでは、計25台の公道仕様を生産するのが義務付けられていた為、911GT1のストリートバージョンが開発されました。

 次は、メルセデス・ベンツ・CLKーGTRです。この車は、メルセデス・ベンツとAMGが、1997年FIA・GT選手権参戦用に開発FIAグループGT1マシン。

1996年で国際ツーリングカー選手権(ITC)が、終了。国際自動車連盟(FIA)は、BPRが、主催し、1994年に発足した「BPRグローバルGTシリーズ」と言う国際耐久シリーズをFIA直轄として1997年よりFIA・GT選手権としてスタート。ITC終了で戦いの場を失ったAMG・メルセデスは、わずか128日と言う短期間でGT1マシンを開発し、参戦しました。エンジンの開発に当たっては、マクラーレンF1を購入し、自社のエンジンに換装しテストを行ったと言われています。尚、GT1規定でロードバージョンも25台製造・販売されました。

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メルセデス・ベンツ・CLK・GTR ロードカー MAISTO完成品

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メルセデス・ベンツ・CLK・GTR ロードスター Spark完成品

1997年のFIA・GT選手権では、11戦中6戦で勝利を挙げる等、圧倒的な強さを見せました。仕様は、全長4,854mm、V型12気筒DOHC,6,898cc、612HP,最高速度322km/hです。尚、余りの高性能に、購入者にはAMGが安全講習を実施の逸話も残っています。ロードスターは、数台販売されました。

 最後が、「空飛ぶベンツ」として有名なメルセデス・ベンツ・CLRです。

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メルセデス・ベンツ・CLR 1999年ルマン №5 BBR完成品

メルセデスは、CLKーGTRの発展型のCLK-LMにて1998年ルマンに参戦もマシン・トラブルで出場の2台ともに2時間程でリタイアと惨敗。CLKーLMの更に発展させたマシンとしてCLRを開発。ボディは、CLKーLMのロングテールや市販車を連想させるメッキグリル等の特徴を残しつつ空力を徹底的に重要視して、限界迄低く設計し、1999年のルマンにマシン3台で参戦しました。余りにも長くなりましたので続きは次回に致します。

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