モデルカー趣味の絆館〜800台の蒐集日記〜

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アストン・マーティンと同時代の名車達 1990年代『1990年代後半のスーパーカー競演』続②ベンツCLRvs911GT1+α

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 前回の続きを書きます。メルセデス・ベンツが、1999年のルマンに3台のCLRを出走させた事迄、前回書きました。

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メルセデス・ベンツCLR 1999年ルマン №5 BBR完成品

ルマンでのCLRは、その強烈な印象と洗練されたスタイルで注目を集めましたが、予選2日目で4号車が、突然フロントから浮き上がると言う事故に見舞われます。又、決勝の朝のウォームアップでも同じ4号車が舞い上がり大破しました。それでもメルセデスは、残り2台、5号車と6号車を決勝に出走させます。決勝レースの76周目、ユノディエールと並びコースで最も速度の出るインディアナポリスのコーナー手前でトヨタのTS020を追っていた3位走行の5号車が、宙に浮き空中を回転しながらコース脇の林に落下!この事故直後に残る6号車を呼び戻し、レースを棄権しました。その後、メルセデスは、ルマンから撤退。現在までファクトリーとして復帰はしていません。

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メルセデス・ベンツ・CLR ロードカー Spark完成品

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メルセデス・ベンツCLR ロードカー Spark完成品

CLRは、元々「ルマン」GTプロトタイプ規定に沿って開発された為、ポルシェ911GT1の様にGT1規定による公道仕様の生産は義務付けられてはおらず、公式にはロードカーの生産はされていない様ですが、モデルカーではロードカーが作製されています。個人的には、レース用マシンとして欠陥があったにせよデザイン的には非常に美しいマシンと思っています。続いて当時のルマンに出走した日本車の話題を書きます。

  ポルシェとベンツが、ルマンを中心としたレースで熾烈な争いをしてる1998年ルマンに参戦した日本車が有ります。1台目がトヨタ・GTーOne・TS020です。

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トヨタ・GT-One・TS020 1998年 ルマン出走車 トヨタ博物館

1998年のルマンにLMGT1クラスへ3台体制で参戦(27・28・29号車)速さは際立っていたが、ミッショントラブルで最終27号車が総合9位に食い込むに届まりました。1999年は、LMGTPクラスに参戦し、3号車が惜しくも総合2位となりました。仕様は、全長4,840mm、90度V型ツインターボ、3.6リッター、600HP(1999年は、700HP)、最高速度は、1998年のルマンで343km/h,1999年のルマンで351km/hを記録しました。

 もう1台が、日産・R390です。この車は、ルマン参戦の為、日産がTWRと提携し、開発されたスポーツカーです。

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日産・R390 1998年 ルマン 総合6位 ONIX完成品

当初は、TWRが、ポルシェと組み1996年のルマンを制したLMP1クラスのオープンプロトをベースに開発の計画でしたが、最終的にTWRに保管されていたジャガーXJRー15をベースとして開発。クラスは、LMP1からLMGT1になりました。参戦初戦の1997年は結果を残せませんでしたが1998年は、4台出走し、№32が、総合3位、№31が総合6位で参加4台全て10位以内で完走と健闘を見せました。LMGT1での参戦であった為、ロードカーも計画されました。

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日産・R390 ロードカー ONIX完成品

但し、1台製作(もう1台生産・販売との話も有り)され当時の日産の財務状況の悪化も有り、ロードカーが、実際に販売される事はありませんでした。仕様は、全長4,720mm、V8型DOHC.ツインターボ、3.5リッターです。

本日は、ここ迄に致します。

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