モデルカー趣味の絆館〜800台の蒐集日記〜

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アストン・マーティンと同時代の名車達 1980年代②フェラーリF40特集

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 フェラーリF40は、1987年にフェラーリが、創業40周年を記念して製作した車です。又フェラーリ創始者エンツォ・フェラーリが、その生涯の最後に「そのままレースに出られる市販車」と言う車作りの基本理念を具現化した、歴代生産車の中でも最も人気の有る車種でも有ります。デザインは、ピニンファリーナです。

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フェラーリF40 1987年 ストリートカー BBR完成品

 1987年7月21日にマラネッロで開かれた発表会には当時89歳のエンツォ・フェラーリ自身が出席し、発表を行うと言う特別なものでした。288GTOが、開拓したコンセプトを受け継ぎ、それ迄の優美なピニンファリーナのモデルとは一線を画す直線的で迫力の有るスタイルで内装もスパルタンな物でした。仕様は、全長4,357mm、V型8気筒DOHC・ツインターボターボチャージャー、石川島播磨重工製)、478HP,最高速度は、当時世界最速の324km/hでした。5年間に色々なヴァージョンが、製作されましたが、順に紹介致します。1台目が、F40LMです。名前の通り当初1988年にルマンに設立予定のGTCクラスの規定に沿って製作された車両ですが、ルマンのGTCクラスが頓挫した為、参加するクラスが無くレースにデビューは、1989年のアメリカのIMSAシリーズからです。

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フェラーリF40LM 1989年 モンツァ テストカー アイドロン完成品

F40LMは、ミケロット(フェラーリのGTカー開発パートナー企業)で大幅な改造が施され780HPの高出力を誇りました。大型のリップスポイラー、ワイド化のフェンダー、フロントの冷却アウトレット等が外観上の改造部分になっています。

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フェラーリF40LM 1995年ルマン パイロット アイドロン完成品

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フェラーリF40LM 1996年 ルマン シェル BBR(ロム特注)

F40LMは、市販型F40を改造して製作の2台とF40のプロトタイプをベースに製作された1台の計3台と言われています。一方、IMSAーGTでのF40LMの活躍でフェラーリ愛好家の為に製造された19台をF40コンペティオーネと呼んでいます。F40LMもコンペティオーネも公式には同じ扱いとの事ですが、レースに参加したものをLM,サーキットユースを前提にコレクターに販売したものをコンペティオーネと区別するとの事です。

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フェラーリF40コンペティオーネ 1990年 アイドロン完成品

ノーマルのF40との相違は、各所に追加されてエアダクト、大型化されたリップスポイラー、固定式の前後牽引フック、スライド式のドアガラス(アクリル製)等です。

仕様は、全長4,485mm、V型8気筒DOHC・ツインターボ、2,936cc、780HP,最高速度381km/hと言われています。

 更にヴァリエーションとしてコンペティオーネに更に改良を加えてF40GTE(グラン・ツーリスモ・エボルツィオーネ)も6台存在するとの事です。

F40全体では当初400台程度の生産予定が、殺到するオーダーを受け最終的に1,311台生産され日本にも正規輸入車は、59台(内コンペティオーネ1台)入って来たとの事です。

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